海外に行けるのに行けないネパール人
2015年までの10年間でネパールから海外に働きに行ったネパール人の数は人口の約14%。
家族の一員が今海外にいるよっていう人も、海外で勉強して働くんだっていう人もたくさん会ってきた。
それと同時に海外に行くっていう夢が叶わなかった人たちにもたくさん会ってきた。
今日は知り合いで2人もビザが下りなかったって聞いて、すごくモヤモヤした気分。
お金がなくて海外行きを断念せざるをえない、またはビザが下りなかったっていうケースがたくさんあるのは分かるんだけど、
お金もドキュメントもしっかり揃っててビザが下りないことが気に食わない。
特にその海外行きをすごく楽しみにして、それを見越した将来を語ってた彼らの姿を見た後には本当に遣る瀬無い気持ちになる。
ツーリストビザであれば日本人だとほぼ通るものだし、むしろ多くの国で短期であればビザの申請すらいらない。
ただネパール人はそうも簡単には行かず、各国の大使館が何を根拠に人を判断するかはよく分かんないけど、この人がその国で逃亡して不法滞在しないかっていうことを疑うのかな。
実際に海外に住んでる知り合いを訪ねて渡航してそのまま不法滞在して働き始める人がたくさんいるらしいし、ある先生の話では、アメリカの大学から教員研修でネパールからその先生を含む代表2名が選ばれアメリカに渡航したところ、もう1人のネパール人の先生は途中で逃走していなくなってしまったらしい。
国からの代表がこんなことをしてたらそりゃ皆がビザを受け取るのが難しくなるよ。
ネパール人はいい人達だからビザあげて!って言いたいけどやっぱりみんなを信用するわけには行かないのね。
良い人であっても実際に海外行きっていうみんなが口から手が出るほど欲しいものを手に入れてしまうと色んな発想が出てきてしまうのかな。
ネパールよりも海外で働いたほうが収入はいいからね。
海外の大学に入学して職を得る件でも、頭脳流出が問題視されてるけど、個人を見て考えるとやっぱり今のネパールでは海外で勉強した方が圧倒的に将来の可能性が広がる。
彼らと話していると彼らの将来にすごくワクワクした自分もいたし、このチャンスが1ミリもない子達も頭に浮かんだけど、やっぱりお金があってチャンスがあるのらば全力で応援したい。
それでも大使館の面接官がNoって言ったらそれで終わり。
There's nothing I can do.
って言って諦める人が山程いる。
それ以外本当に出来ることはないから。
そして私は元気出してって肩を叩くくらいしか出来ない。
世界にある不平等はお金だけじゃないね。