going my way in Nepal

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going my way with Nepal

見ること聞くこと、すべてが新しいもの。もっと知りたい、もっと知ってほしい。

先生のイイネの一言に、7ヶ月かかった。

ネパールで関わってるプロジェクト。

カトマンズの評判の良い先生の”ネパール版東進”的な映像授業を作って、それを教育の質が高くない村の学校に届けて、学校の授業と自己学習で活用するのをサポートしてる。

 

スマホやテレビが当たり前のカトマンズとは違って、村の方では映像を使った授業に生徒は純粋に興味が惹かれる。

私の村でもテレビがある家はあっても、勉強といえば先生と教科書から学ぶもの。

スマホを持っている数少ない生徒もfacebookかネパリーミュージックビデオを見るくらいで、ネットを使って調べものをしたり勉強アプリを使うだなんて発想は全くない。

 

そんな村の学校での映像授業。生徒の反応は良い。

でも先生にとっては面倒。

この映像授業、授業での先生のポジションを奪おうとしてるわけではなくて、教科書と同様、授業のサポート教材として使ってもらうのが目的。

授業の導入に映像を使って生徒を集中させて、先生が映像を止めて説明を加えたり、演習問題を出したり。

映像授業は完璧ではない、というか完璧な授業なんて不可能。だからこそ生徒の前に立って直に教える先生は欠かせない存在。

 

ただやっぱり映像を使って止めて説明ってのは先生にとって面倒。

でも生徒の映像に対する前向きな反応をどうにか生かしたかった。

前回の記事でも書いたけど、先生の考えを変えるのは難しいから、生徒の意識の変化を見ることで何か先生に感じて欲しかった。

これは自分が長期滞在してるからできたこと。

 

個別パソコンにデータを入れて、生徒が観たいときに自由に観て、授業で分からなかった部分を映像で自分のペースで観られるような環境を作りたかった。

 

私の学校、いろんな支援団体から寄付されたパソコンが20台くらいある。

かなり恵まれてる方。

ただ実際に動いてたのは4台。毎回、その4台のパソコンにデータを入れようとしても、何かしらの問題が必ず出てきて、結局できなかった。

今回もダメだった、って次の作戦立てて次回戻ると、その作戦も失敗。

しかも行くたびに使えるパソコンの数が減っていって、結局今はどれも動かない。

「ダメだね〜今週中に直しておくから!」ってパソコンの先生が毎回明るく言ってくれる。言ってくれるだけ感謝してます。。。

 

ネパールのたくさんの学校で見る問題。新しいパソコンがずらりと並んで、この学校恵まれてるなーと思いきや、メンテナンスが追いついてないから半分以上のパソコンが使えない。もったいないよね。

実際に先生も何台動いてるか把握できてないし、校長先生はただ並んでるパソコンの数を誇りに思ってる。

 

そんなこんなで半年かけてパソコンの使用は諦め。

個別で見るのが効果的だと思ってたから悔しかった。

最終手段、班ごとでいつも授業で使ってるプロジェクターで、空き時間にパソコンルームで見れる環境を作ろうとして、これがやっと成功。

 

この個別学習は生徒に強制したくなくて、私は生徒がパソコンルームに行くのを毎日密かに待っていた。

ある昼休みに生徒と外でおしゃべりしてたら、チャチャーンチャチャチャーンって映像のイントロが聴こえてきた。

こここここれは!!って思ってパソコンルームに走って見たら、生徒4人がプロジェクターのセッティングもして、ノートを開いて映像を見て座ってる!

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いや、そんだけ?

って思うだろうけど、私の学校ではこれがものすごーく大きなステップ。

私の活動を知る知り合いに「泣いた?」って聞かれるくらいの奇跡なの。泣きはしなかったけど、笑顔は抑えきれなかった。

昼休みに生徒が自ら勉強するなんてことはまずありえない。

休み時間に教科書を手に取ったとしたら、外で座るための敷き物代わりにするためか、家に帰るかのどちらか。

先生たちもなんだなんだ、ってパソコンルームをのぞきに来て一緒に座って観始めた。

普段関心を見せない先生たちが「これ、理解できる?俺全然わかんない」「ああ、これは簡単だよ」ってやり取りをしてるのを見てまた嬉しくなった。

そしたら数学の先生も来て私のところに寄ってきた。

「この映像、こうやって生徒が自分たちで見れるのはイイネ。」

 

先生のこのイイネの一言に、7ヶ月かかった。

私のイメージでは渡航して2週間でこの状態にあるはずだった笑。

 

「映像どう思う?」「イイネ」

「フィードバックちょうだい」「全部いいと思うよ」

こんなイイネは山ほどあったけど、実際に行動を見てたら本音ではないのはよく分かる。だから単純にイイネと答えが返ってきてもそれを鵜呑みにはできない。

 

でも今回のイイネは先生の満面の笑みと一緒に、本当にイイネと思ってくれていたのが伝わった。

生徒の行動の変化を見て、先生も何か感じたものがあったんじゃないかな。

私が一生かけても口で説得できない何かを。

 

生徒と話してみると、卒業認定試験(日本でいうセンター試験)の試験対策のための補習クラスが先月から始まるはずなのに、先生に何回聞いても始めてくれない、っていうので試験に対して不安を感じてる。可哀想。

 

ここの生徒はダメだよ、って諦めてしまっている先生。

焦りを感じている数人の生徒が、この映像授業から学ぶことができればすごく良い。

実際にあの日から毎日自分たちで勉強してる。

ただ、やっぱりそれだけで終わりたくなくて、みんなが外で遊んでいる時間にもノートを開いて勉強している生徒を見て、先生の自分の生徒の中に意欲のある子もいるんだよってことに気づいて欲しい。

勉強したいと思ってて、先生の助けが必要なんだよ。

気づいてもらえたのかな。あの生徒たちを見て。

それがあってのイイネの一言であればよいのだけど。

 

ただそこまでの高望みは出来なくて、かと言って、あなたの生徒はこうだから、あれしろこれしろ、って言うこともできない。

 

だから今やってることを続けていって、先生が自分の生徒に希望を持ってくれるように、ちょっとずつであっても生徒の意識や行動を良い方向に持っていきたい。

 

本当に大きな成果が目に見えるのは50年後、100年後かもしれない。

でも何もできないわけでない。

 

大きい成果を追い求めて自分は何もできないって落ち込むよりも、本当に小さな変化であっても喜んで、めげずにやり続けるのが大切だなーって半年以上経ってやっと分かってきた。

 

 

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