going my way in Nepal

going my way with Nepal

見ること聞くこと、すべてが新しいもの。もっと知りたい、もっと知ってほしい。

生徒の手に、支援がいくように

途上国支援や被災地支援では、現地に行きたいと思ってもそう簡単に現地に足を運ぶことはできない。

だから多くの人が寄付金・義援金を送ったり、物資支援を行う。

 

ネパールに来てから、特にいろんな学校に行って思う、

寄付された物資が使われてない場合が多すぎる。

 

私の学校での話。

紙・ペン・クレヨン類→鍵のかかった倉庫の中の、鍵のかかった棚の中で眠ってる。紙とペンある?ってダメ元で聞いたら出てくる出てくるいっぱい出てくる。

本→基本的に鍵のかかってる図書室で眠ってる。でも何回か授業で使ってるのは見た。

ボール・ラケット類→これも鍵のかかった倉庫の中。 生徒は毎日古くなったボールで遊ぶ。使えるまでボールを使うのは良いと思うけど、昨日いきなりバトミントンラケットが出てきてびっくりした。あったんかい。

パソコン→パソコンルームで真新しく並んでいても、メンテナンスができてなくて動かないものがたくさん。ノートパソコンは電気のない倉庫にあるから出せない、なんて言う学校もあった。

折り紙→私が教えなければ使われないのは知ってるから使いたい。でも倉庫のどこかにあって見つからない。

 

日本に比べたら、限られた資源の中で勉強・遊びを行う生徒たち。

でも意外と物がないわけではないような。もちろん学校にもよるけどさ。

 

支援者から物資を校長先生が受け取って、感謝の言葉とともに写真を撮って、その日の夕方には倉庫にしまい込まれる。

動いてるプロジェクターがあるにも関わらず、NGO関係者が来ると「新しいプロジェクターくれるの?」と聞く先生。

 

子ども達はそれまで自分たちの周りにある資源の中で勉強や遊びをしてて、特に新しい何かがなくても今まで通りにやっていける。

だからわざわざ先生に新しいものを出してと言いに行く生徒もいない。

輪ゴムに輪ゴムをたくさん通したもので、ドッジボールしたり、リフティングしたり。

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石を使ってケンケンパの遊びをしたり。

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サッカーやバレーボールもするよ。

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でも、遠い国から子ども達のことを思って色々選んで持ってきてくれたんだ。

倉庫にしまうのは勿体無い。

 

数ヶ月前に、日本人の知り合いの方が、色鉛筆を持って学校に来てくれた。

2、3年生のクラスでアートの授業をやってくれ、絵を描いたり折り紙をしたり、みんなすごく集中して楽しそうにやってて、見てる私も嬉しくなった。

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その日の終わりに、持ってきた色鉛筆を学校に寄付したいと言ってくれた。

普段だったら校長先生に渡すけど、なんとなくいつものようにどうなるか想像がついたから、低学年を担当する先生に直接渡してみることにした。

箱を開けてずらっと並ぶ色とりどりの色鉛筆を見た瞬間の先生の顔、忘れられないな。

いつもぶっきらぼうな先生が、目も口もふわぁーって全開に開いて、すごく嬉しそうだった。

こういう表情を見れるとやっぱりあげる側も嬉しいよね。

 

それから、色鉛筆を一箱ずつ低学年の各クラスに置いてもらうことにした。

はじめに言った、なんでも鍵をかけてしまっちゃう件。多分生徒に管理を任せられないということなんだと思う。

でも色鉛筆は使われずにしまわれるよりも、使われて無くなる、または生徒に持って行かれる方がマシだろう、ってことで教室に置くことにした。

 

それから数日間、教室を覗くと生徒たちは一箱の色鉛筆をみんなで分け合って仲良く使ってた。

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もっとたくさんの色が欲しいから、隣の教室から借りてくる!って言って借りてきてからも、終わるとしっかり戻しに行ってた。

数ヶ月後に色鉛筆は?って聞くと生徒が空っぽの箱を持ってきた。

やっぱりそうか、って思ったら、数人の生徒がどこからともなくバラバラと色鉛筆を出してきて何もなかったかのようにみんなで色ぬりを始めた。

 

やればできるじゃない。

私は嬉しかったよ。

 

子供達のために寄付されたもの全部がこうやっていつでも生徒の手に届く場所にあれば良いのにな。

 

自分は学校に滞在してるから今回みたいに自分で教室に置くことができたけど、なかなか支援者として1日学校を訪問して物資を手渡すとなるとどうしても校長先生に渡す形になってしまう。

それが悪いわけではないんだけど。

図々しくても、自分が教室に足を踏み入れ、生徒に直接手で渡して、大切に使ってね、って伝えられるのがベストなのかなって思ったり。

 

先生たちが思ってるより生徒は大切に使ってくれると思うよ。

 

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